ニンニクエキスについて、気になる効果や副作用など詳しくまとめました!
公開日 : 2020/12/09

こんにちは!
メディア事業部の若林です!
今回は成分シリーズ!
「ニンニクエキス」について詳しく解説していきます!
ニンニクエキスとは?
ニンニクエキスとはその名の通りニンニクの成分を凝縮したものです。
サプリメントや最近だとヘアケア化粧品などにも配合されることも多く、その配合成分はニンニクを使ったものや、ニンニクの根を使ったものなど様々です。
サプリメントに配合されるニンニクエキスは気になるニンニクの匂いを特殊な方法で抑えたものか、無臭化されたニンニクエキスが使われることが多いようです。
ニンニクエキスの効果とは原材料であるニンニクの効果とも言えるので
今回はニンニクの効果作用なども詳しくご紹介します!
ニンニクの効果とは?
スタミナ食材とも言われ、多くの人に愛される食材であるニンニク
スタミナがつくのはなぜなのでしょうか?
ニンニクの成分
ニンニクには多くの健康に良いとされる成分が含まれています。
ニンニク生(成分) | 可食部(100g中) |
イソロイシン | 110mg |
ロイシン | 220mg |
リシン | 240mg |
メチオニン | 62mg |
シスチン | 69mg |
フェニルアラニン | 160mg |
チロシン | 120mg |
トレオニン | 140mg |
トリプトファン | 68mg |
バリン | 180mg |
アルギニン | 1000mg |
アラニン | 140mg |
アスパラギン酸 | 420mg |
グルタミン酸 | 1000mg |
グリシン | 160mg |
プロリン | 99mg |
セリン | 170mg |
カリウム | 510mg |
リン | 160mg |
食物繊維 | 6.2g |
上記は生のニンニクの可食部100g中に含まれるアミノ酸やカリウムなどの含有量です。

匂いのもと(スタミナのもと)
ニンニクといえば食欲を増進させるあの独特の匂い。
この匂いの元となっているのは、アリシンという成分です。
ニンニクにはもともとアリインというアミノ酸が含まれます。
生のニンニクは匂いませんが、つぶしたり刻んだりすることでアリイナーゼという酵素が働き、アリシンに変化して強い匂いを発生させます。
このアリシンこそがスタミナの元となる成分です。
アリシンは体内に入ると、ビタミンB1と結びつきます。
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える働きをします。
ビタミンB1は水溶性で、一度に多く摂取しても身体にとどまってくれず吸収されなかったものは尿として排出されてしまいます。
アリシンとビタミンB1は結合することでアリチアミンという成分になり、体内にとどまってくれやすくなるのです。
このアリチアミンが体内にいることで糖をエネルギーにするのを促進して、持久力や疲労回復効果が高まるので、ニンニクを摂取すると「スタミナ」がつくと言われています。
新陳代謝、血行促進
先ほどでてきた、匂いの元であるアリシン
このアリシンを加熱すると今度はスコルジニンという成分が生まれます。
アリシンのすべてがスコルジニンという成分になるわけではないのですが、アリシンが熱で分解され糖と結びつくとスコルジニンとなります。
ニンニク1kgからスコルジニンは約4gほどしか得られないとされているそうです。
スコルジニンは匂いはない無臭結晶性成分です。
このスコルジニンはまだまだ研究中であり解明されていない部分も多くありますが、毛細血管を拡張して血流を促進し、細胞の新陳代謝を活性化するといわれています。
血行を促進し血流が良くなることで身体の隅々まで血液が行き渡り、
身体を温めて冷えを改善する効果も期待できます。
精力アップ・テストステロン値を上げる
「ニンニク=精力UP」のイメージもありますが、アリチアミンによるスタミナ(疲労回復とエネルギー生産促進効果)と、スコルジニンによる血流促進効果で海綿体への血流促進効果を期待して精力がつくと言われるようです。
さらに過熱したニンニクは、タンパク質(ビタミンB1が多く含まれる豚肉が特に良い)と一緒に食べると、テストステロン値を上昇させると言われていることも精力UPをイメージさせる理由の一つです。
ニンニクにはカリウムも含まれるため、血液中のナトリウム濃度を下げ
血圧を正常に保つ作用も期待でき、身体に良い働きをたくさんしてくれます。
殺菌効果
ニンニクはつぶされたりすると匂いを放つアリシンを発生させますが、これは動物に嫌われるような匂いをだして身を守る役割だと言われています。
カビなどの菌からも自らを守るためにアリシンには強い殺菌力があります。
この殺菌力はとても強力で、大腸菌の繁殖を抑制したという研究もあります。
ただしこのアリシンの殺菌効果は生のニンニクをすりつぶしたものの効果です。
ニンニク料理や加工されたガーリックパウダーなどでは生のニンニクと同じ殺菌力は期待できません。
生ニンニクを食べ過ぎると刺激が強く胃痛がしたり気持ち悪くなったりする可能性がありますので気をつけましょう。
ニンニク注射って効くの?

芸能人やアスリートなども利用していることで有名になったニンニク注射は効くのでしょうか?
結論からいうとニンニク注射はニンニクが入っているわけではなく、ニンニクに含まれる成分と注射の主要な構成成分が似ていて通称「にんにく注射」と呼ばれるだけのようです。
注射の中身は、クリニックによってすこしずつ違いますがビタミンB群とビタミンCを高配合したものが多いです。
注射中や注射を打ったあとはビタミンB1に含まれる硫化アリルの影響でニンニクの匂いが少しするようです。
ビタミンB群とビタミンCは身体にいいのは間違いないので、疲労回復効果はありそうです。
ただし保険が効かない自由診療なので、普通の水分補給や栄養補給の点滴と比べると費用は高めです。
ニンニクエキスの副作用とは?

ニンニクエキスを配合したサプリメントは摂取目安以上に過剰に飲みすぎなければ特別な副作用などは起こらないでしょう。
食材のニンニクも適量の摂取は問題になることはありません。
ニンニクの一日の摂取目安量は、
生なら1~2片(10gほど)加熱済みのものでも3~4片(20gほど)
と言われています。
アリシンは刺激が強いので毎日食べるのはオススメできません。
ニンニクは食べ過ぎると腹痛や下痢、便秘などを引き起こします。
さらに摂りすぎると血中のヘモグロビンが減少して赤血球が壊されて、貧血になる場合もあるようです。血圧の急な低下、めまい、嘔吐などが起こる可能性があります。
ニンニクには血液を固まりにくくして血をサラサラにする効果があるとされています。この効果によって、出血が止まりにくいなどの作用が出る場合もあるようですので、手術、歯科治療などの予定があるときは注意したほうがいいでしょう。
ちなみにニンニクを食べた後の気になる匂いの対処法は、
- 牛乳を飲む
- 緑茶を飲む
- コーヒー豆を噛む
などが有名です。
食べてすぐの口臭は2時間ほどで消えるそうなので歯磨きでカバーできますが、ニンニクは吸収されて身体の隅々まで血流にのってその成分が運ばれると体臭として匂いがでることもあります。
身体の代謝は個人差があり一概には言えないですが、
1日~2日ずっと体臭がニンニク臭になってしまうことも…
ですので、くれぐれも食べ過ぎには注意しましょう。
まとめ
ニンニクは約3000年前から貴重な栄養源として重宝されてきました。
その殺菌効果を利用して薬としても使われていた時代もあったようです。
そんなニンニクの成分を凝縮したニンニクエキスは匂いも無いか軽減されており、安心して生活に取り入れられる成分です。